安心して便座に腰掛けられる日本

★STARMARK®代表の林正勝です。外国人と仲間にはmarkと呼ばれています。

今日は、お互い信じられるのは貴重ですよ、ってお話です。

お食事中の方はここから先はオススメしません。

海外に出ると様々なお手洗い事情に面して

なかなかシビれることがあります。

◆ブータンの滝トイレ

過去最高にシビれたのは、ブータンの滝トイレ。

 

 

猛烈な水流が流れるところに、目線よけとして小屋が建ててあり

それは順番が逆であろう、という有様で

開放感満点(主に下方向)の場所でイタすその行為は

石川五右衛門も唸る「絶景かな絶景かな」という具合で

まぁ何もかも強烈なスピードで流れていく濁流トイレは

むしろ圧倒的な洗浄力により清潔なイメージでありました

懐かしいなアレ。落ちそうで落ち着かないんだけど。

とまぁブータンのトイレは、良い思い出のひとつでありますが

ちょっとかけないなーこれはというお話も大量にあります。

 

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◆ユアン・マクレガー式トイレ

例えば、アジア圏のお手洗い。

実は便座に「座れない」ことがあります

これは都会でもあることなのですが

彼らは「便座の上に靴にのってイタす」のであります。

それは所謂、和式であろう、というスタイルですが

これはヨーロッパの都会でも見られる現象であります。

 

お互いをお互いが信じていないため

「きっと靴で便座にのってるやつが居るから俺も靴で乗る」

「ああ今日も足跡がついてるから絶対みんな乗ってる」

「じゃあ俺ものる」という悪循環で、皆便座に靴で乗るため

汚れるのは勿論のこと、ヒビがはいり割れて座れない→また乗る

という最悪の循環で、割れて壊れた便座の交換費用がバカにならなくなり

そのうち管理者は、便座を置かなくなったりするわけです。

 

プラスチック部分がなくて、陶器のボウルしかない便座をご想像ください。

まぁこうなると体勢含めてもろもろ制御しづらくなるわけで

必然的に非常に、全体的に、おいおい、ということになり

いわゆるトレインスポッティング的この世の果てのトイレが

出来上がっていくわけです。ああ、もうイヤ。イヤだわー。

 

何が言いたいかというと、日本では、いま日本人同士信じ合っている

すごく絶妙なバランスの上に社会が成り立っていて、こんな国は実は

なかなかないっていうことなんです。

日本人は人を信じるあまり、便座に靴で登ること自体

「考えもしない」ことだと思います。

しかしながら、人は人を疑いはじめると、キリがありません。

 

◆台湾にシンガポールに迷惑。恥です。

震災でいちはやく救援の手をあげてくれた恩人の国である台湾に

あろうことか日本は、よりによって汚染された物質を送ってしまいました。

それも確信犯です。大手が。もう本当に恥ずかしいです。

実は、シンガポールにも、某商社がそれとわかっていて送り込んだ商材で

荷留めをくったものがあります。原因は放射性物質です。

事故ではなく事前にわかっていたものです。

 

私は日本の特定の地域がいいとかダメだとかそういった話をしたいのではなく

自分達でも食べられないようなものを、海外だったら良いと送り込む根性が許せんのです。

それが日本人か、と。プライドを持て、と。

日本人は、信頼されていて、日本人同士も信頼しあっていて、

これは世界で言うと大変な価値です。

 

あるエリアの野菜は野菜用の洗剤であらわないと食べれませんし

ある国のものはもはや生物学的に別のものだったりします。

そんな中で「ジャパンクオリティ」だなんだいってもらって

信頼の証だった日本ブランドの価値が、最近どんどん損なわれているわけです。

 

スターマークは、品質にこだわっている会社をお手伝いするのが使命と考えて

がんばっていますが、悪貨は良貨を駆逐する、の例え通り、

正しいこと、良いことをするほうがコストがかかり

適当なことをやって体裁を整えるほうが、安上がりだったり

手間がかからなかったりで、メチャクチャな会社が

得てして生き延びてしまったりします。

悔しくてなんとも言えない気持ちになりますが、

「神様は見てんだぞ」と思いながら、真面目なお客さまに寄り添い

地を這うようにやっております。

 

利益を出して正しいことをやっているところがあれば

それが一番いいことだと思ってますので

継続して利益を出せるようにお手伝いをしてます。

そういう価値観の中心にいるのが日本の「頑固な職人さん」

「老舗さん」だと思っています。

そういえば、亡くなられたシンガポールの建国の父

リークアンユーは、ことあるごとに、思惑はあったにしろ、

日本人のクラフトマンシップを取り上げてくれていました。

その位、日本人の真面目さ、というのは価値があるモノなんです。

 

◆トイレに安心して入れる日本。

たとえ話がトイレだとバカバカしいかもしれませんが、実は、社会の中で安心しあえる関係というのはとても大事なことです。

このままだと段々トイレに安心して入れなくなり、1回失われた信頼は取り戻すことは基本出来ないので

永久に取り返せないモノになってしまいます。

 

一度そっちのスパイラルにはいってしまうと、もう一直線です。

決してそうならないように我々は自分達と自分達が住んでいる世界を

守らないといけないと考えています。

 

今回の話はトイレですが、政治にしろ食にしろ

もうなんだか日本人は疑心暗鬼の渦に巻き込まれつつあり

自己保全ばかりを考える微妙な人種になりつつあります。

 

トイレに入って、何も考えずにそこに安心して腰掛けられることの価値。

何だったら汚れているのを片付けてから場所を離れる精神。

清潔なお手洗いに腰掛けたときに、そこからグローバルの中の日本が

いかに良い国かということを少しでいいので察して頂けると嬉しいです。

 

日本のよいものを世界へ 世界のよいものを日本へ 

伝統のよいものを現代へ 現代のよいものを伝統へ

 

人を信じる、という文化も含めて広めねばならんです。

 

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